c46d3831.jpg2008:橋口亮輔

とある夫婦の挫折と再生。それを取り巻く周りに人々の物語。
リリーさん・木村多江さん夫婦の1993年からの10年物語に、じっさいのその時代時代の出来事をリリーさんの職業・法廷画家とからめながら差し込む。
リリーさんの優しく包容力はあるけど、ココロの奥底に強固な意志が感じられる演技がとても良かった。

最後の方で二人で並んで寝転がって足で蹴り合うシーンが印象的。
他人同士が一つ屋根の下で延々と過ごしていくのって思ってるよりとても大変なこと。
自分ではない他人のことを「わかる」ということはあり得ないと思う。でもお互いを大切に思ってこうやってなるべく笑って仲良く暮らしたい。
そんな風に思える映画でした。

これといい、アベック・モンマリといい、ボクはこういう若い夫婦ものが結構スキ。単純な恋愛ものより。歳取ったってことですね。
あ、映画に必ずオチが必要な人は観ない方が良いです。オチませんので。